残された人生の生き方を求めて

平均寿命まではまだまだですが、50代後半に差し掛かって、残された時間で、本当に知りたかったこと、そしてその答えを探していくなかで、お念仏に出会いました。私の考えたことや、その手助けになった本や体験を書いていきたいと思います。

2023-01-01から1年間の記事一覧

バカは死ななきゃ…

浄土の教え、念仏とは。今の私の理解は以下の通りです。 煩悩具足の私は、生きている間に煩悩を離れることは不可能です。そのため、我が名を称えるものは死後、必ず我が国「極楽浄土」へ生まれさせる、という阿弥陀仏の誓願を信じ、念仏を称える。私が煩悩か…

『親鸞』五木寛之

五木寛之さんの小説『親鸞』を初めて読んだのは四年ほど前です。色々感じるところはあり、前々から感想を書き留めておきたいと思ってきたのですが、なかなか書くのが難しく、結局これまで六回ほど読み返してしまいました。 書くのが難しい理由のひとつは、こ…

一本の糸 ~念仏をとなえる生活~

今私は、念仏をとなえる生活を送っています。その心は 本願を信じ念仏をまうさば仏になる(『歎異抄』第十二章) という『歎異抄』にある一節を、そのままいただいています。なぜ、その言葉をいただくのか。それは、やはり同じ『歎異抄』の一節、親鸞聖人の…

映画『福田村事件』を見て

映画『福田村事件』を見ました。まず強く感じたことは「このような映画が、まだまだ上映できる日本でよかった」ということでした。 映画自体は、大変衝撃的で、考えさせられる内容でした。ネットで調べてもらえれば事件の概要や、映画の情報もすぐに見つかる…

欲生我国

『無量寿経』には阿弥陀様の本願が書かれていて、その第十八願に、私たちを阿弥陀様の国、極楽浄土へ生まれさせるための願いが書かれています。そこには、念仏が私たちを極楽浄土へ生まれさせる根拠になる、こういう記述があります。 十方衆生 至心信楽 欲生…

前回の記事「私とピアノ」を書いた後

つい先日書いた前回の記事で、私が約4年ぶりに楽器を手にしたことを書いたのですが、その後、改めて気が付いたこと、考えさせられたことがありました。 以前このブログで紹介した、阿満先生の本、『『歎異抄』講義』(ちくま学芸文庫)を最近また読み返して…

私とピアノ ~再び楽器を手にして~

今回はかなり個人的な内容です。まあ、いつもそうなんですが…。 私はかつて音楽が好きで、20代の頃は自分でバンド活動をしつつ音楽関係の仕事をしていました。といっても、そんなにメジャーな仕事ではありません。一般の人が知らないような裏方的な仕事は音…

『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』を読んで(その2)

(その1からの続き) thinking-about.hatenablog.com こんなことを書くと、私が随分と格好のいいことを書いていると感じられるかもしれません。「弱者の味方」を気取っていると感じる人もいるかもしれません。ですが、今ここに私が書いていることは、私自身…

『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』を読んで(その1)

少し前になりますが、京都の法然院で、『死は存在しない 最先端量子科学が示す新たな仮説』(田坂広志=著 光文社新書)という本を題材に、意見を述べあう集まりがあり、参加してきました。事前にその本を各自読んできて、感じたことを話し合うのです。今回、…

『『歎異抄』講義』阿満利麿

これまで度々記事に取り上げさせていただいている、阿満利麿先生の本、『『歎異抄』講義』(ちくま学芸文庫)について書いてみます。この本を手にしたのは、もう半年近く前です。すでに何度か読み返していて、読むたびに私に沢山の学びや気づきを与えてくれ…

最近の出来事から(その2 念仏の利益)

その1の続きです。 thinking-about.hatenablog.com ほんの少しでも、空しい一日で人生が終わらないように心がけたい。そう思い、今回の件について、自分の意見をこれ以上主張するのはやめようと思いました。そう思えるようになって、気持ちが落ち着いてくる…

最近の出来事から(その1 ふと感じた「妙な感覚」)

最近、少々心を悩ます出来事があり、それに関連して思ったことがあります。ちょっと長くなるので、その1、その2に分けてみました。 * * * 私は今、契約社員として働いています。業務内容は、いわゆるブルーカラーの仕事です。度々書いているように、私…